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インタビュー

Jay Sean / ジェイ・ショーン

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僕は僕であって、何と言われようとブラック・ミュージックが好きなんだ。
Jay Sean /ジェイ・ショーン
UK出身のインド系R&Bアーティスト、ジェイ・ショーンの2ndアルバム『My Own Way』がリリースされた。全曲のソング・ライティングを担当し、歌はもちろん、ラップやビート・ボックスのスキルも高い上に、ルックスまでもがゴージャズという、まさに神にニ物どころか三物も四物も与えられたスター性質満載のジェイ。久々の来日に心浮かれ、インタビュー当日は朝までクラブ・イベントで盛り上がったという彼を直撃した。
――今作は、“暗い時期”を経験したあなたの“人生のサウンド・トラック”だと伺っていますが、その“暗い時期”について聞かせて下さい。
ジェイ: その質問をしたのは君が初めてだよ! “暗い時期”は、作家としての壁にぶち当たっていたのと、現代のR&B、そして音楽業界全体に対する嫌悪感を抱いていたからなんだ。僕が昔、初めて音楽に恋した時には溢れていた、ソウルやリアルさ、本来音楽にあるべきハートやパッションというものが感じられなくなってしまって。今のR&Bはソウル・レスで、歌詞の内容もくだらない事ばかり。そんな音楽書きたくない、というか書けなかった。それで、何か衝撃を受けるような事があるまでは書くのを止めて、古き良き時代のR&Bを聴きなおしていたんだ。
――再度あなたにペンを握らせた、衝撃的な出来事はあったのですか?
ジェイ: 正直に言うよ。ニーヨの出現はかなり衝撃的だったね。ニーヨが「So Sick」で登場した時、それまでのR&B界がまるでひっくり返ったかのようだった。彼の後に続くかのように、スローでセクシーなジャムをするアーティストがたくさん出てきただろ? この良い変化を遂げたR&Bには僕も驚いたよ。
――ある歌詞やメロディを完成させるのにあまりにも時間がかかるのは、それを書き上げる運命に自分がいないからとお考えのようですが、普段あなたが1曲書き上げるのに費やす平均的な所要時間はどの位ですか?
ジェイ: 曲にもよるんだけど、大体メロディのほうが早くできるんだ。僕にとってメロディはすごく重要で、メロディを元に歌詞を考えるぐらいで。口ずさんだメロディが、楽しげなのか寂しげなのか、僕にどう言う気持ちを与えるのかを考えるんだ。歌詞は一番苦労するところかもしれないね。よく考えて言葉を選ばないと、バカみたいな内容になってしまうからさ。3分と言う限られた時間内に、どれだけ価値のある言葉を伝えられるかが勝負だろ? 大体いつも思いついたメロディに適当な歌詞を付けて歌って、節の最後の単語が前後と韻を踏むようにして言葉をセレクトしていくんだ。ちなみに「Ride It」は唯一メロディと歌詞が同時に浮かんだ曲なんだよ。
――収録曲の中で、最も早く書き上げた曲は?
ジェイ: 「Maybe」はかなり早かったね。夜中の1時頃、スタジオから家に帰る道中の車の中でラジオを聴きながら口ずさんでいたら、このメロディが生まれて。すごくパワフルなサウンドだったから、すぐに録音しておきたかったんだけど、録音機を持ちあわせていなくてさ。それで忘れないように繰り返しそのメロディを口ずさみながら急いでスタジオに引き返したんだ。「誰も話しかけるんじゃないぞ!」っていいながら、録音して。そしたらその場にいたプロデューサーのアラン・サンプソンが気に入って、ギターで演奏し始めて、それにあわせて僕が歌詞を書いて。午前3時には書き上げて、翌日即レコーディングしたよ。
――「Good Enough」の歌詞は考え深いですね。
ジェイ: ああいう曲をずっと書きたいと思ってたんだ。あの曲は実はラヴ・ソングに見せかけた、僕と音楽業界との関係を歌ったものなんだ。R&B界で、たった一人のアジア人である僕が、大勢の敵と向き合ってる。僕は僕であって、何と言われようとブラック・ミュージックが好きなんだ。“愛は盲目”っていうくせに、業界の人間達は僕の音楽を気に入っても僕がアジア人だからという理由だけで認めようとしなかった。馬鹿げてるだろ? 音楽は顔を持たず、肌の色、宗教、カーストと言ったものとは無縁のはずなのにさ。そういう人達に向けたのがこの曲なんだ。
――音楽業界に限らず、人種差別は存在する問題です。
ジェイ: 人種差別をする人間が全く理解できないね。生まれ持った姿形っていうのは、僕達には選択権がないんだ。全ての人種が同じ人間という生き物であるにも関わらず、敵意を抱いて相手に苦しみを与えるなんて、あってはならないことなんだ。表に見えている部分を全部取り払ったら、誰だって血の色は同じだし、日々の生活サイクルもそう変わらない。様々な国を訪問して、僕はますます異文化に好奇心を抱くようになったし、全ての人間が全ての文化を受け入れるべきだと強く感じている。
――ここ日本では人種差別に限らず、いじめ問題が悩ましいです。
ジェイ: 僕もいじめにあった経験があるから、辛い状況にいる人達の気持ちが分かるよ。僕がいじめを乗り越えられたのは、いじめっ子の上に立つ方法を学んだからなんだ。最終的には被害者ではなく加害者のほうが哀れだって事に気づく事でね。彼らは世の中を正しく見る事ができていないんだ。そんな相手を変えることができないのなら、相手に対する自分のリアクションを変えようと思った。それで僕は精神的に相手の上に立つことができたんだ。両親は常に自分に自信を持つようにと僕に言い聞かせた。誰にも自分の価値を下げさせたり、傷つけたりさせてはいけない。自分に誇りを持てとね。
――ニーヨやクレイグ・デイヴィッドといった他の男性R&Bアーティストと比べて、あなた特有の要素って何だと思いますか?
ジェイ: まず、UK出身ってことでライフ・スタイルは煌びやかではないね。だからファッションや歌詞の内容も派手ではない。だって、僕の育った街ではそんな風に振舞う奴はしかられたからね。あと、「Ride It」でもツイストを入れたんだけど、歌う際に所々イギリス英語の発音を入れて、なるべくオリジナリティを強調するようにしているよ。あとは何と言ってもアジア人であるという事。メロディはもちろん、歌い方にもそれは表れているはずだよ。なぜなら僕の家庭ではボリウッドの存在はとても偉大で、常に耳にしながら育ったからね。
――USと比べてUKのR&Bは注目されにくいですが、これについてはどうお考えですか?
ジェイ: UKにはたくさんの才能溢れるR&Bアーティストがいるんだけど、皆手助けが必要なんだ。例えば、専門のラジオ・ステーションを作るとか。現状はUSでヒットしているR&Bを流すのがほとんどで、地元のアーティストをあまりサポートしてくれていないんだよ。今名前が知られているUK・R&Bアーティストって言ったらクレイグ・デイヴィッド、タイオ・クルーズ、それにエステルぐらいだろ? ディジー・ラスカル、スケプタやワイリーのようにヒップホップもやっている人達はいるけどね。まあそんな国で僕のやっている音楽に対して賛成してくれる人がいるのは有難いよ。だから僕で出来る事ならなんでもやってシーンを盛り上げていけたらって思うね。
インタビュー・文 / 猪俣ロミ
■Release Information
JaySean
NEW ALBUM
『My Own Way』

Victor Entertainment
VICP-64185
\2,100 (tax in)
08/07/16発売
1. Ride It
2. Maybe
3. I Won't Tell (FEAT. Daytona)
4. Stay
5. Stuck In The Middle (FEAT. Jared Cotter)
6. Good Enough
7. Cry
8. All Or Nothing
9. Runaway
10. Waiting
11. Used To Love Her
12. Just A Friend
13. Murder (FEAT. Thara)
14. Easy As 1,2,3
15. Maybe (DJ KOMORI REMIX)*
*Bonus Track (Japan Only)
■Streaming



■Link
Jay Seanに関する情報は下記HPで!
オフィシャル・サイト(アーティスト):
http://www.jaysean.com/

オフィシャル・サイト(レーベル):
http://www.jvcmusic.co.jp/-/Artist/A021745.html

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