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―はじめまして、まず新作を作り終え、ご自身で今回の作品をどのように捉えているのでしょうか?
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アレックス・パターソン (以下アレックス): |
個人的には(アルバムの出来には)満足しているし、すごく良いアルバムだと思っているよ(笑)。オーブの最初の2枚に似たような作品だとよくいわれるんだ。
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―実際、今回のビッグ・トピックと言えばあなたとユースとのコンビが復活していることですが、どのような経緯から彼と再び作業することになったのでしょうか?
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| アレックス: |
彼のスタジオでエンジニアと仕事をさせてもらったところ、すごくいいものができて嬉しい驚きだったんだ。やはりオーブには活気があると思い、また一緒にアルバムの制作を開始した。そしてティム・ブランにも参加してもらい、最初の数曲は他のエンジニアに手掛けてもらい…ユースのアイディアに加えた。ニュー・アルバムはみんなで集まってできた作品なんだ。
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―「The Dream」はあなたたちのこれまでのキャリアの中でも屈指の美しさを誇るトラックだと感じました。この楽曲はどのような背景から曲が生まれたのでしょうか?
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| アレックス: |
アルバムの中で最後にできた曲なんだ。タイトルはすでに『The Dream』と決まっていたのに「The Dream」という曲がないことに気がついたのと、アルバムのイントロにリスナーが思わず引き寄せられるような曲が欲しいと思ったんだ。
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―ではアルバム・タイトルの『The Dream』は未来に向けてのタイトルなのでしょうか、あるいはノスタルジーへ向けてのものなのでしょうか?
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| アレックス: |
いい質問だね。夢というのは睡眠中に頭の中にあることをDNAパーティクル(微粒子)を通して出てくるものだと思う。それはすでに組み込まれた情報が夢の中で入り混じることもあるから、夢は過去のものということで、ノスタルジーへ向けてのタイトルだね。でも英語で"Dream on"(=夢でも見てろ)という言い回しがあって、それは未来に向けてのものでもある。90年代初期にあった音楽的なアイディアを再現しているけれど、インダストリアルな要素やファンキーな要素を取り除き、スライ&ザ・ファミリー・ストーンとロビー・シェイクスピアが融合するような、つまりもっとレゲエ、ソウルっぽいもの。それを今の時代…'07年に使用可能なテクノロジーを使った音楽だということなんだ。今作のタイトルは 『The Future Academy Of Noise, Rhythm And Gardening Presents…The Dream』という変わったものだけど、このアルバムのタイトルを短く『The Dream』にしたんだ。
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―「Vuja De」「DDD」や「The Truth Is」など、アルバムはよりヴォーカルやヴォイスをフィーチャーした楽曲で構成されています。ヴォーカルというのはひとつのテーマであったと言えますか?
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| アレックス: |
そうだね。ヴォーカルのサンプルを使うよりも実際にシンガーにアドリブで歌ってもらったことによって、よりドリーミーな雰囲気をだせたと思う。
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―さて、今作はスモーキーな作風ながら、より解放感溢れるポップな前半、「Codes」や「Orbisonia」という超ディープな後半と、これまで以上に流れを強く意識した作品に仕上がっていると思いました。
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| アレックス: |
片面がダンスで、もう片面がアンビエントだった1stアルバムが青写真になっているんだ。70分ちょっとの長さで、ダンスっぽいものからアンビエントな曲に移っていくんだ。
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―初期作品を彷彿させる今作ですが、あなたたちが活躍していた90年代当時と今のシーンで決定的に違うことはなんでしょうか?
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| アレックス: |
90年代は1000年代の終わりで、今は2000年代で新しいスタートを切ったよね。コンピューター、Eメール、インタラクティヴな要素も今と90年代と変わってきたと思う。音楽的に…最近は4つのメジャーなレコード会社が他のレーベルを吸収して、アンバランスな音楽シーンを作っている気がする。バンドを育てて徐々にビッグにしていくやり方をせずに、すぐにビッグになるバンドを求めているんだ。今後の音楽業界の見通しは暗いようだけど…きっとまたいつか復興すると思っているんだ。もしかしたら5年くらい経ったら、"本当にいい音楽を聴きたい"と思う若い子たちが出てくるかもしれない。例えばね、パンク・ムーヴメントが出てきたようなものが今の音楽シーンに必要とされていると思うんだよ。
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| インタビュー・文 / 佐藤 譲 |