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常にユニークなメッセージで驚かせてくれるあなたですが、今回はアルバムを通じてどういうことを伝えたかったのですか?
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マリリン・マンソン: |
伝えたいことはいろいろあったが、基本的にはアルバム・タイトルにもあるように、今現在僕達は退廃芸術を再認識する時期にあるってこと。そのインスピレーションの根源となっているのは、ワイマル共和国時代のベルリンにおける表現主義者達の作品なんだ。あの時代の画家達は、たとえば自然の風景を実写する代わりに、頭の中で想像したものを描き始めた。絵画にしろ音楽にしろ、アートというのは人間の心を解放する手段だと思うんだ。’30年代のベルリンでは、そういうパワフルなアートがたくさん生み出されていたよ。結果、あまりにパワフルすぎて人々が恐れを感じて破壊しようとし始めるんだが。それに匹敵するくらい無謀で大胆なアルバムを作りたかったんだ。 |
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政治色や宗教色は後退ですか?
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マリリン・マンソン: |
これまで音楽を通じて宗教や政治と関わってきたけれど、いまや音楽こそが自分にとっての宗教であり政治なんだ。以前のように自分の信念や懸念をそのまま吐き出して攻撃する代わりに、もっと自分の人生を反映させた内容になっている。いまやアートこそが自分の信じる宗教であり、もはや他人の運営する宗教を議論する必要はなくなった、というわけさ。 |
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ツイッギー(b)が脱退しましたよね。
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マリリン・マンソン: |
ああ、彼は新作には参加していないよ。いまでも彼のことは友人だと思ってはいるけどね。彼には他にやりたいことがあったようなんだ。どうも彼にだけ意欲が欠けていたからね。人生の転換期ってやつじゃないのかな。これまで一緒にやってこれた事実に関しては、とても良かったと思うし、彼の貢献は高く評価している。ただし、彼が抜けて“前と違う”と思った人達に言っておきたい。それこそ僕の望んだことさってね。 |
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ティム・スコルド(新ベーシスト)は、もともとプロデューサーとして参加していたのが、結局バンドのメンバーとなったわけですが。
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マリリン・マンソン: |
ティムとは「Tainted Love」のカバーをやったときに知り合って、彼のビートやリズム、プログラミングに対する感性をとても気に入った。彼のことは最高のコラボレーターだと思っているよ。いわゆる一般的なプロデューサーだったらやらないような“違法”なことも、彼なら進んでやってくれるんだ(笑)。 |
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ティムの参加によって、リズムへのアプローチが変化したのですか?
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マリリン・マンソン: |
バンド全体として、リズムに対するアプローチが変化した。彼のおかげで、いちソングライターとしてチャレンジを仕掛けられたって感じかな。ラップ・ミュージックと同じくらい、もしくはそれ以上に興味深いリズムを取り入れたかったんだ。たとえばスウィングのリズム。これまでにも「The Beautiful People」や「The Dope Show」といった曲ではスウィングのリズムを取り入れてきたけれど、「Doll-Dagga Buzz-Buzz Ziggety-Zag」という曲で、さらに一歩押し進めている。’90年代のスラム・ダンスや’80年代のパンク・ロックよりも、よっぽど攻撃的。’30年代のベルリンやハリウッドというのは、きっとこういう雰囲気じゃなかったのかな。 |
| 取材・文/村上ひさし |