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今回は15曲入れるって前提があり、それをどういう方法論で聴かせるかという順番で作っていった感じなんですか?
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五十嵐隆(vo&g): |
そうですね。15(曲)って結構キツイじゃないですか? 今、リスナーの人が音楽を聴く集中力的には30分台とかね。だからサラっと聴いて貰えたら、それはそれで嬉しい。別に重たいもん作りたくてやってた訳でもないし、最終的には音楽的に接して貰うほうがいい。だってコレねぇ…アルバムとしちゃ『COPY』とかが好きな人が反応すると思うけど、もしかすると、っていうか確実に『coup d'Etat』や『COPY』ん時よりヘヴィなんですよ、歌詞は。 |
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うん。思いつきみたいな歌詞と、妙に空気が薄いようなサウンドのバランスも怖いし。
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五十嵐: |
自分の中のバランスとしては、この歌詞をヘヴィな感じの楽曲に乗せるのはアウトなんですね。今回やりたいことというか…言いたいというか自分の頭の中にあるものを出そうと思ったら、ポップに成らざるを得なくて、楽曲が救いになってくれないとちょっと辛い。『coup d'Etat』ん時はまだ無邪気っちゅうか。でも、より年を取り、ヤなことがあって日々重くなってく感じがピークに達してるんですよね。それがイキきってポップになってしまったというか。「こりゃ誰かっぽいから」とかそういう変な自己検閲がなくなってて、それがまた寒々しいちゅうか恐ろしい。そこまで理解してくれればいいんだけど。なんかね、もう前みたいにアジテーション的なとこもないし、歌詞に第三者にご登場頂いてるのも一つのトラップで、内面の悲惨な感じをごまかすためだったり(苦笑)。もうね、本質的過ぎて…言葉のチョイスとかが超個人的なアルバムだから、1曲100円でいいかなって感じもしますよね(笑)。これは300円取っちゃいけねぇかなと。 |
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だったら300円取っていい曲はどういう曲だったんですか(笑)。
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五十嵐: |
はは。いや、要するに元々、金取っていい仕事だとはあんま思ってないし、まぁ一般的にちゃんとやってる人はちゃんとやってんだろうけど、俺がやってることは…ま、恥ずかしいことっていうか、表現なんつうのは元々そうだと。ま、でも「俺はこの曲は1000円だと思う」って感性はちょっと分かんないですね。曲に値段がつくっていうのは微妙なとこだから、1曲が100円だか200円だかは分かんない。ただ、払いたい分だけ払うんじゃ(ビジネスとして)成立しないから仕方ないんだけど。 |
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このアルバムの怖さって、泣けないとこなんだと思います。
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五十嵐: |
そうそう。感傷じゃないからねぇ。悲しいけど、泣けないでしょ? 泣けるものっていうのはエンターテイメントなんですよね。そう言えば最近、映画とか見ても全然泣いてなくて、「感受性鈍ってんのかな」という恐怖感に駈られて、昨日も2本ぐらい観たんですけど、もう全然、ダメ(苦笑)。『戦場のピアニスト』とか最悪だと思ったし。 |
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ところで、最近イベントなんか観てて思うんですけど、お客さんが自分たち目当てじゃなくてもいいライブやってるし、そろそろフェスとかもOKなのかななんて思うんですけど、どうですか。
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五十嵐: |
フェスなぁ…あんま好きじゃないんだよなぁ。みんな好きですよね? 分かるんですよ、自己負担が少なくなるし、お客さんの点数も甘くなるからやり易いだろうなとも思うけど、それはノリのいい系のバンドの話のような気もするし。だから、とりあえず…『HELL-SEE』、コレは聴いた方がいいと思うな、俺はね(笑)。 |
| インタビュー・文/石角友香 |