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――アルバムを聴いてまず思ったのは、抜群にハジケてるな、ということだったんですが。
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| 布袋: |
うん。やっとね、無駄な力を入れずに瞬発力を出せるようになってきた感じなんですよ。去年1年、活動をセーブしてたんだけど、そのおかげで、いい意味で自分自身に立ち返る時間が持てた。それが良かったんだね。まぁ、その間にはブライアン・セッツァーとバンドをやる話が盛り上がって、彼も僕も曲を書いてレコーディング寸前までいったんだけど、彼の都合でポシャッちゃったんですよ。ブライアンは僕のフェイヴァリット・ギタリストだし、ギタリストとバトルするのも久しぶりだったから、かなり気合入ってたんですよ。だから、ほんとムカついたけど(笑)、一緒にやるはずだった曲をうまくスイッチしてこのアルバムに入れられたし、彼からロックンロール・スピリッツを受け取って、それを自分のスタイルで鳴らすこともできたんで、今はブライアンに感謝してますけどね。
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――アルバムのオープニングを飾るタイトル曲「MONSTER DRIVE」なんて、超ハイテンションのロカビリー風ブギーですもんね。まさにパーティっていう感じ。
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| 布袋: |
今回は、最初から突き抜けたパーティ・アルバムを作りたいと思ってたんですよ。世の中、いい方向に向かってるとは思えないし、重苦しい時代に生きてるっていう感覚があるじゃない? イラクのことを筆頭に。それに対して“戦争反対”って思うのは人間として当たり前の気持ちだけど、今までに繰り返されてきたスローガンじゃなく、違う形でそれを表現したかった。ほら、ロックンロールって、聴いた瞬間にそれまで悩んでたことが馬鹿らしくなったり、体温やテンションが上がって元気になったりするじゃない? 僕は、自分のロックンロールを聴いた人が、1分前よりちょっとだけでも元気になってもらいたいと思ってやってるからさ、このアルバムも世の中のネガティヴな空気に向けてポジティヴなロックンロールをぶつけたアルバムと言っていいと思うんですよね。
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――時代に対するアンチテーゼ的な意味合いもある、と?
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| 布袋: |
それを言葉ではなく、サウンドでもの申す。それが一番クールだよね。だから、今回はデジタルじゃなくアナログで録ってるし、いい意味で時代とズレたものが作れた。時代に合わせるんじゃなく、ズレながらウネリを生み出したいんだ。
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――でも布袋さんはソロになった'88年に、いち早くデジタル・テクノロジーを採用しましたよね? テクノロジーの進化については?
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| 布袋: |
否定はしない。ツールとして使いこなすぶんには有効でしょう。でも、少しも心を動かすことなく、指先だけちょっと動かせば何でもできる、何でも手に入ると思い込むのは危険だよね。とくに我々、表現者としては。やっぱり、人間が持つ熱とか心の動きが一番大切。ヤンチャな遊び心とかね。そういう意味で、ポップで単純明快で痛快なロックンロールをこのアルバムで表現できた。最高ですよ。これを聴いて腰が動かなかったら、俺とは波長が合わないってことだよね(笑)。
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| インタビュー・文/染野芳輝 |