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インタビュー
石野 卓球
旅が普通になったことで随分見えてきたものがある。日常感……それがすごい出たアルバムかな。
石野 卓球
陰と陽、精神と肉体、内的宇宙を高め、フィジカルな欲望へと繋げていく。石野卓球の新作『TITLE #1』『TITLE #2+#3』から感じられる太極図のように美しい調和のグルーヴはつまりそういうことだ。ミニマリスティックな快感の中に繊細の美メロが施された『TITLE #1』そして、よりディスコティックな快楽性が表出した『TITLE #2+#3』。エレクトロニック・ミュージックの極みとコミュニケーションの可能性を見せつけんとするアルバムに、そして卓球の深層に迫った。
———まず『Title #1』ですが、すごく頭は深いところに連れてかれるんだけど、バリバリにフロアライクっていう新機軸な作品ですよね。特に密室感がすごいし、かなりディープなトーンになってるんですが。
石野卓球: 1枚目は特にそうかな。で、1枚目のアルバムの後半の方の曲とかはベルリンとかで作ったやつが多いんですよ。だからそのムードがあるんじゃないのかな。夜っぽいんだよね。孤独感みたいなものも強いし。毎週末2本とか3本とかDJパーティーをやっているわけだから、もっと華やかな、パーティーに直結したものができるのかなって思ったら、その逆だった。一言で言えないよね。得体が知れないものが多いでしょ? 自分がDJでかけてたユーロ・ディスコみたいなものっていうのはほとんどないんじゃないかな。どこにもない感じっていうのが欲しかったんだろうね、きっと。
――シングルの「The Rising Suns」はどんな背景から生まれた曲なんですか?
石野卓球: もう2年前なんだけど、北海道の『Rising Sun Rock Festival』 でデモ・テープを明け方にかけたんだよね。ちょうどその時日が昇ってきて、すごくいい瞬間だったんだよね。ずっとそれが残っていて、そこから発展して出来た曲がこれなんだよね。
―― 一方の『Title #2+#3』の方なんですが、こっちは結構ディスコな曲が多いですよね。
石野卓球: 『Title #1』ほど深いところまで行かずに、もうちょっとポップなもの、ってところで選んだんだけど。あとはべース。いいよね。ベース弾いてるの楽しかったもん。あと、今回機材とかも結構入れ替えたりとかして。でもさ、結局、いまだに高校生の時に買ったシンセとか、あとTB303だったりとか、そういうところにどうしても手が行っちゃうんだよね。で、それでやるとやっぱ手癖が非常に出てきて、こういう形になるんだろうなって。だから手癖が出ているのは『Title #2+#3』の方なのかな。
――こういうトラックをやっても、ノスタルジックな要素は僕はそんなには感じられなかったんですけど、やっている本人としては実際どうだったんですか?
石野卓球: 逆にもう、面白がってノスタルジックというか、こんなのあったよねって言ってスタジオの中で作っていたのもあるし、逆に今これやんないよなっていうところで作った曲もありますね。このダサいメロディでこの音色はねぇだろうとかさ(笑)。ギリギリ超えちゃってさ、ユーロ・ディスコっていうよりも、何か香港のB級映画のBGMみたいなところまでいっちゃってるやつとかあったよね(笑)。
――ちなみに音楽以外で、例えば生活とかでインスパイヤされたものとかってありました?
石野卓球: 過去何年間かに、今までにないくらいの頻度で色々なところ旅したんで、それはすごくあるんじゃないかな。あと、旅って見聞も広がるんだけど、自分の内面とも向き合う時間も多くなるじゃない? ひとりでいる時間も圧倒的に長くなるわけだから。今までは新鮮ではしゃいでいた部分もあるから、勢いはあったんだけど、その代わり見えなかった部分もあると思うんだよね。それが今は旅が普通になったことで随分見えてきたものがある。日常感……うん、そうですね。それがすごい出たアルバムかな。
インタビュー・文/佐藤 譲
■Release Information
ishino_#1
石野 卓球
『TITLE #1』
Ki/oon Records
KSCL674
¥3.059 (tax in)
発売中
1. Ich Bin...
2. Tbeisa
3. One Track Mind
4. Bush in Savanna
5. Abuku No Hito
6. XTHC
7. Spelling Monkey
8. Aoi Neon
9. Twilights
10. Mongol,Kangaroo
11. The Rising Suns
12. Go Sun
13. Good Times

ishino_#2
石野 卓球
『TITLE #2 + #3』
Ki/oon Records
KSCL682〜683
¥3.675 (tax in)
2004.04.21 Release
disc-1 "TITLE#2"
1. Wooden Case
2. Tokaido
3. Sam and Jerry
4. The Gate
5. Fujiyama
6. Starlights In Sunshine,feat Tavito Nanao
7. Love Domination
8. Gossip Pop
9. Electronic Cock Sucker
10. Jack it!
11. I Love You
12. The Rising Suns(Discotheque)
13. Take Me To The Heaven

disc-2 "TITLE#3"
1. NU
2. Mentoth
3. Com FM
4. Tower
5. Abuku No Shiro
6. The Rising Suns(numero uno)
7. Acid Monkey
■Link
石野卓球に関する情報は下記HPで!
石野卓球のオフィシャルサイト:http://www.takkyuishino.com

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