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――まずは新作の話ですが……。
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| ミック・ジャガー: |
聴いてくれた? どの曲がよかった?
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――(いきなりの質問返しに戸惑いつつ)「レイン・フォール・ダウン」とか「バック・オブ・マイ・ハンド」とか「彼女の視線」とか……。
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| ミック・ジャガー: |
うんうん。そっか。いや、オレもキミが今言った曲は気に入ってるよ。あと、「ストリーツ・オブ・ラヴ」も「孤独な旅人」も好きだ。ま、全部気に入ってるんだけどね(笑)
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――このアルバムはいつ頃から制作を始められたのですか?
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| ミック・ジャガー: |
ちゃんと始めたのは約1年前かな。といっても、ずっとやってたわけじゃなくて、2週間やって、またしばらくしてから2週間やって……っていうペースだったね。
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――録る時は、集中して録るという感じですかね?
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| ミック・ジャガー: |
そう。このアルバムはすごく集中して作れたね。オレとキースとチャーリーが中心になって作ったんだ。人数が少なくて、部屋もたいして大きくないし、機材もコンピュータがあってエンジニアがいるだけみたいな感じだったから、実に集中出来たよ。ライヴっぽく録ったものもあるし、トラックをビルドアップさせて仕上げたものもあるけど、いずれにしてもその曲を熟知しているのは自分たちなわけで、だから楽器も全部自分たちでプレイした。キースはベースも弾いたし、オレもベースを弾いた。デモ用のものではオレがドラムを叩いたりもしたしね。
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――以前、『ヴードゥー・ラウンジ』というアルバムが『メインストリートのならず者』と『ベガーズ・バンケット』を目標にして作られたという記事を読んだことがあるんですが、今作は……。
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| ミック・ジャガー: |
(質問をさえぎって)オレ、そんなこと言った覚えはないよ。どのアルバムも全然違うんだ。その時々の時代背景が変われば感情もフィーリングも毎回変わってくる。だからどのアルバムもそれぞれ別個のものであって、ほかのアルバムとの繋がりなんかないんだ。そういうふうに書くのは書く側に都合がいいからで、だから何々のアルバムは何々のアルバムに似ているとかってすぐ書かれちゃうんだけど。どのアルバムもその時代を反映しているし、歌詞もその時に起きていることが反映されている。オレたちは今を生きているわけで、それがその時々のアルバムに反映されるものなんだよ。
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――ですよね。ハイ。ところで今回はアルバムのジャケットが久々に写真ですね。
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| ミック・ジャガー: |
うん。しばらくグラフィックを使ってきたから、そろそろ写真を使うのもいいかと思ってね。ちょっと趣向を変えてみたんだ。これはニック・ナイトっていうすごくいい写真家の手によるものなんだけど。
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――『ア・ビガー・バン』というタイトルをイメージしたものなんですかね?
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| ミック・ジャガー: |
うん。ビッグ・バンという科学的な現象を表現している。これ、実はイタリアのルネッサンス時代の絵画にインスピレーションを受けててね。特にカラバッジオの絵画は光と影のコントラストが描かれたものが有名で、その中に4人の人間がいるものがあって(4人の配置とポージングから察するに、恐らく『エマオの晩餐』のことかと思われる)、それにヒントを得ているんだ。
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| 取材・文/内本順一(http://ameblo.jp/junjunpa/) |