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――個人的な感触ですが、『ANTINOMY』はBRAHMANにとってもう一枚の1stアルバムというか、“ここからまた始めるんだ”という気概が伝わってくる作品だと感じました。
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| TOSHI-LOW: |
追い求めているものに対して真摯にならなきゃいけないって、ずっとそういうつもりでやってきたのに、どっかで自分を甘やかしてたんだなっていうのが見えた瞬間が最近あって…。その時は“マイク折って辞めるべきじゃねぇか?”って思ったぐらいで。そっからこのアルバムを作ることになったんで、もう一回、自分で自分を問い正さざるを得なかったというか、“結局オマエは何やりてぇんだ?”って話を自分で自分にしなくちゃならなくて。
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――ストイックなTOSHI-LOWさんが、そこまで…?
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| TOSHI-LOW: |
環境だけで言えば、別に悪くないんすよ。バンドで食べていけるし、家族も出来て、子供も出来て、普通にごはんとかも食べに行けたりして。だけど、俺が望んでたことってこんなことなの? 俺が歌いたかったことってこんなことなの? 俺はこんなことがやりたいがために今まであーでもねぇ、こーでもねぇって人に偉そうなこと言って、自分も叱咤激励してバカみたいにやってきて…。俺が望んでたことってこんなちっちゃな幸せなの? で、“嬉しい”つって終わるの? いや、違う。俺がバンドを始めた理由は違う! って、やっぱそこはあったっすよね。今まで右往左往してたのは何だったんだ? アホか! と思って。そんな歌だったら世の中にゴロゴロしてんだろ? 嘘みたいなラヴ・ソングなんか他の誰かが歌えばいいだろ? 平和の歌でも唄ってりゃいいだろ? でも、俺はそうじゃねぇだろ?って。
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――バンドを、BRAHMANを始めた理由まで自問自答したわけですか。
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| TOSHI-LOW: |
そっからやんなかったら今回、ナシでしたよね。本当に辞める覚悟で自分のことをもう一回考え直さないと、新しいものなんか作れなかった。1行たりとも嘘を書きたくなかったし、1秒でも嘘みたいな顔したライヴを今後1回でもやったら、それこそ辞めたいし。
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――でも、結果、自分を出し切れた実感があるんじゃないですか?
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| TOSHI-LOW: |
スッキリしてますよ。今までみたいに“自己満足で”ってことじゃなくて、“どう受け取ってもらっても構わない”と本当に言える。アホだと思われてもいいし、嫌いだと思われてもいい。そこを繕ってまで次に繋げたいとは思わないから。じゃないと、それは嘘になっちゃうと思って。書くこと、演ること、歌うこと…嘘ついてまではやりたくないっすよね。俺の嘘ついてる顔なんか誰も見たくねぇだろ? って、本当に真剣にやらないと申し訳ないと本気で思ってて。
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――いや、『ANTINOMY』は100%本気のアルバムになっていると思いますよ。
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| TOSHI-LOW: |
こんだけ情報がいっぱいある中で、音楽だっていろんな技術があって、やろうと思えばいろんなことがやれるのに、自分たちがやりたいことって意外に少ねぇんだなって(笑)。四つ(4人)の音の塊で、民族の旋律だったり、パンクから派生した音楽の力強さだったり、そういうものを使って自分たちがグッとくる音楽をやりたいだけの話であって、それ以外興味ないっすもん。
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