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INTERVIEW
今回のアルバム制作は、自分のやっていることの、ごく自然な延長のように感じたんだよ。

aero_inter 30年選手がロック・キッズに若返ったかのように素朴で荒々しい音が好評の、エアロスミスのニュー・アルバム『ホンキン・オン・ボーボゥ』。自分たちのルーツと言って憚らないブルースの名曲をみごとにエアロスミス流ロックンロールに昇華させていて、7月の来日ステージでのお披露目が俄然、楽しみになる。ふだんクールに構えるジョー・ペリー(g)も、今回のアルバムについて話し出すと、珍しく饒舌。フロリダ州ペンサコラのライヴ会場へ向かうツアー・バスからの電話で、この作品へのひとかたならない思いを語ってくれた。

――メンバーのみなさんは今回のアルバムが、ブルース・アルバムではなくロック・アルバムであることを強調しているようですが、そもそもロックとブルースの境界線はどこにあるんでしょうか?

ジョー・ペリー:それは難しい質問なんだよね。ロックンロールみたいなブルースの曲もたくさんあるわけだから。逆も然り。そしてどちらもいろんなふうに編曲されていて、定義の幅がとても広いんだ。そこは聴き手によると思う。たとえば、コアなブルース・ファンが俺らのアルバムを聴いたら、ただのロック・アルバムだと思うだろう。ブルースというのは許容範囲の広い音楽で、リズムの種類もコード・チェンジもそんなに多くないからね。伝統的なブルースは、ギター1本にヴォーカルも一人という形で独奏するものと考える人もいる。俺は、ブルースに直結しているR&Bやソウル・ミュージックもいろいろあると思っているし。

――あなたは今回のアルバムにとくに入れ込んでいると、トム(ハミルトン/b)が語っているインタビュー映像を見たのですが、その自覚はありましたか?

ジョー:俺にはすべてがとてもしっくりきたんだ。長年、こういう音楽に没頭してきたし、ずっとブルースが大好きだったから。俺が「ストップ・メッシン・アラウンド」をバンドに持ち込んだのも10年前のことで、ほとんど毎晩、あの曲をライヴで演奏してきた。だから、今回のアルバム制作は、自分のやっていることの、ごく自然な延長のように感じたんだよ。

――「バック・バック・トレイン」でのあなたのヴォーカルは、いつもとまた違って、とても土臭く聞こえますね。

ジョー:自分の声のそういう部分を探ってみた。自分のスタジオで、一人で作業をするときにはよく歌うんだけど、ああいう低い音域まで下げて歌うよう、家内に言われ続けてきたんだよ。それで、今回、この曲で試してみようと思ってね。マイクも、その種のサウンドを強調するものを使った。出来にはとても満足しているよ。

――このアルバムで、ブルースを新たに知ることになるかもしれない若い世代のために、お勧めのブルース・アルバムを挙げてもらえますか?

ジョー:マディ・ウォーターズの『Hard Again』、ロバート・ジョンソンの『King Of The Delta Blues』、あとは・・・もし概観を知りたいなら、タイトルは不確かだけど、スミソニアン協会が1912年から50年代までのレコーディング作品を歴史的に編纂したコンピレーションがあって、ブラインド・ウィリー・マクテルからマディ・ウォーターズまで、ブルースの全体像を知るのにとてもいいアルバムがある。もっとアーティスト単位で聴きたいなら、ジョニー・ウィンターの『ナッシン・バット・ザ・ブルース』という傑作がある。ストレートなブルースへのトリビュート・アルバムで、俺の気に入っている一枚だ。昔のブルース・マン的な作品ではないけどね。あとは、マディ・ウォーターズ、ハウリン・ウルフ、リトル・ウォルター、ロバート・ジョンソン、フレッド・マクダウェル、サン・ハウスのものなら何でも、間違いはないよ。

――ちなみに、今回の収録曲で、60年代、最初にトムとバンドを組んだときに演奏した覚えのある曲はありますか?

ジョー:たぶん「ロード・ランナー」は演っていたね。あともう一曲ぐらいありそうだけど、思い出せないな。「ロード・ランナー」は確実だと思うよ。

インタビュー・文/佐武 加寿子
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