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――ジャズトロニックのニューアルバムは、2枚に分かれてリリースされることになった。今回、取材時でのロンドンレコーディングは、その中で使用されるストリングスのパートをエヴァートン・ネルソンに依頼し、エンジェルにある教会を改築して作られたスタジオで行なわれた。24人編成による演奏は表現力豊かな音の深みと厚みを生み出していく。
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| 野崎良太: |
あのレコーディングは日本ではまず無理なんですよ。そもそも教会っていうのが日本には少ないじゃないですか。僕がレコーディングしたスタジオはもともパイプオルガンなんかがあるよう教会だったんです。とても自然な響きで録れるんですよね。もちろん日本のプレイヤーも上手い人は多いんですけど、それがロンドンのプレイヤーと演ったときにどんな音に変わるのかということも知りたかったですね。帰国して(葉加瀬)太郎さんに聴いて頂いたんですよ。そしたら『完全に向こうの鳴りだ』っておっしゃってましたね。これはいろんな説があるんですよ。録音したときに入れてるマイクを通したときの電圧の関係だとか、最近では、いわゆる緯度で、場所によってかかる重力が違うから変わってくるとか。でもアナログ・シンセに関して言うと向こうの電圧でやると音が全然違います。これは100パーセント事実ですね。ものすごく太い音になるんです。
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――この時レコーディングされたストリングスのパートを含む楽曲は3曲あるそうだ。日本で録られた4人編成の楽曲もあるので、聴き比べてみるのも楽しみである。2枚分かれてリリースされるアルバムは、その参加ミュージシャンの顔ぶれもユニークだ。誰もが知っているポップなアーティストから、アンダーグランドなクラブ系アーティストまで、国境を超えたインターナショナルなラインナップだ。
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| 野崎良太: |
1枚目(8月リリース)のほうは躍動感溢れる感じのアルバムですね。ちょっと南米大陸な感じといいますか。ラテンだったりブラジルだったりといった、それこそフローラ・プリムが参加していたり。あと日本のヴォーカリストをフューチャーした曲――今井美樹さんやゴスペラーズの黒沢さんに参加してもらってます。僕の中で女性ヴォーカルの曲を考えている時に、その声のイメージで思い浮かるのが今井さんだったんですよ。『だったら本人に頼んでみない』という話になり、頼んだところOKを頂きまして。まだ仮の段階なんですが、気さくでノリのいい方で、楽しく進んでますよ。黒沢さんは、ゴスペラーズじゃない感じで黒沢さんが歌ったらどうなるかなというのをやってみたくて。だいぶファンクですね。スティーヴィーみたいな。今までジャズトロニックで歌ってくれていた女性ヴォーカリストたちも参加してくれてます。それに対して2枚目はアーティスティックな感じというか、実験的というか。ストリングスがうわっと出てきたり、ブロークン・ビーツや、ハウスもあるし、マルコス・ヴァーリが入っていたり…。今、困ってるのは、とにかく出来た曲が多すぎて入り切らないんですよ(笑)。出し惜しみするのが嫌なんですね。基本的に僕コンセプトがない人なんです。こんなアルバムを作ってみようと思って作れる人間じゃない。要はいろんな音楽を演りたくて始めたのが、ジャズトロニックだったからというのもあるんです。とにかく1枚目はどちらかというと僕のライブな感覚にちかいですね。躍動感を重視しています。2枚目ももちろんダンス・ミュージックを通ったものではあるんですけど、もっと新たなところ「新境地」に行ってる感じの曲が含まれてます。若干プログレ入っているものもあり、ついて来れるかな、っていうのもありますよ(笑)。自分でジャンル分けはできませんけど、いろんなタイプの音楽を楽しんでもらえると思います。
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