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FUJI ROCK FESTIVAL 06


© Masanori Naruse

THE COOPER TEMPLE CLAUSE
少し遅めに会場に到着して、まず一番最初に観たのは、GREEN STAGEをダークな空気で包み込んだザ・クーパー・テンプルクロース。8/23にリリースされたばかりのアルバム『メイク・ディス・ユア・オウン』の完成直後にベースのディズが突如脱退し、元リバティーンズのカール率いるダーティ・プリティ・シングスに加入(奇しくもDPTは同日のGREEN STAGEに登場)。そんなわけで、残ったメンバー5人で新生TCTCとしてライヴを披露するという意味では注目のアクトだったのではないだろうか。黒のシャツに赤のパンツ姿というベン(vo)は、ほぼ直立不動で会場の一点を凝視しながら叫び歌う! そして、アルバムからの新曲も数曲披露。Kieran(key)が展開するシンセ・サウンドが思ったよりもエレクトロで、ロック・サウンドとのミックス具合にグッとくるものがあった。特に新曲「Damage」は不穏な空気で切り裂くようなヘヴィさがありながら、グッド・メロディが介在していて、ギリギリのところを彷徨う感覚はダーク・ロック好きとしてはたまらない曲だった。


© Masanori Naruse

THE CRIBS
続いて、今年1月にも単独来日を果たしているザ・クリブスを観にRED MARQUEEへ。結果から言うとフジロック1日目にして、ベスト・アクトと言っても過言ではないくらいバンドとオーディエンスの距離を感じさせない一体感がたまらなく心地良いライヴだった。イヤなこともツライこともすべて忘れさせてくれるハッピーでキャッチーなバンド・サウンドは、ジャーマン3兄弟だからこそ成せる業。「ボクタチハ、クリブスデス!」なんて流暢な日本語も披露しつつ、カンペを見ながら「日本デハ、結婚式ニイクラカカリマスカ?」という意味不明なMCも飛び出す始末。胸をキュンとさせるような天才的ポップ・チューンをどんどん演奏するもんだから、知らない間にフロア前方まで来てしまった。しかし、激しいモッシュというよりかはみんなで楽しもう!というピースフルな空間に満ち溢れていて、これもクリブスの魅力なんだなと実感。そして、毎回注目しているのはドラマーのロス。この日も椅子に立ち上がってドラムを叩いたり、暴れ馬のごとくめちゃくちゃに叩いたり、挙句の果てには観客にお尻を向けて後ろ向きに叩いてみたり。目にも耳にも強烈な印象を残してくれた。ラスト「The Wrong Way To Be」では、なんとライアンが観客めがけてダイヴ!! この日のライヴをメンバー自身も相当楽しんでいたんだなと分かった瞬間だった。


© Masanori Naruse

DIRTY PRETTY THINGS
ダーティ・プリティ・シングスを観に再びGREEN STAGEへ戻ろうと急ぐと、「Deadwood」が聴こえてきたので、猛ダッシュ! GREENに着くとそこには、黒の革に身を包みステージで激しく歌うカールが…。やはり、とてつもないオーラを発していた。切り裂くようなガレージ・サウンドを響かせ、会場は大盛り上がり。しかし、一番会場を大興奮の渦に巻き込んだのは「Death On The Stairs」「France」といったザ・リバティーンズ時代の楽曲のイントロが始まった瞬間だろう。でも、なんとなく少しせつなくなったりして…。賛否両論あると思うが、それはそれとして、トランペットで始まった「Bang Bang You're Dead」にはやはり心躍らされた。ヒリヒリとした焦燥感と、カールの物憂げなヴォーカルは涙を誘う。そして、ラストは再びザ・リバティーンズより「I Get Along」。この時のオーディエンスの反応が凄まじかったのは言うまでもないだろう。


© Masanori Naruse

JET
DPT終了後にしっかり腹ごしらえして、ジェットを観る。今秋発売予定のニュー・アルバム『Shine On』の制作中に日本に来てくれたJETのメンバーだが、なんと新曲を8曲も、しかも世界初(!)このフジロックで披露してくれた。大ヒット・アルバム『Get Born』から「Rollover DJ」「Get What You Need」など土臭いロックンロール・ナンバーの間に絶妙なタイミングで新曲を織り交ぜ、中だるみ知らずの熱いパフォーマンスを展開。ぐいぐい会場を引っ張っていき、知らない曲でもオーディエンスは大盛り上がり! そして、ニック(vo&g)がタンバリンを持ち出し、いよいよあの曲「Are You Gonna Be My Girl」がスタート。待ってましたと言わんばかりの大歓声が鳴り響き、ノリノリで踊り出す。ニックもオーディエンスを「Come Oooooon!」と煽りまくり、「ウォォォ〜!」と叫ぶと同時に、しゃがれたニックの声にウットリしてしまった。そんな、盛り上がりを見せつつも後半では「Look What You've Done」のような泣きメロ満載のバラードをしっとりと聴かせてくれて、GREEN STAGEに涼やかな風を運んできてくれた。ラストは再び、これでもかと言わんばかりのロックンロール・チューンのオンパレードで、ニックはステージを降りてはオーディエンスの方へ駆け出し、最後まで会場を熱く盛り上げた。


© Masanori Naruse

Franz Ferdinand
ジェット終わりに、RED MARQUEEへザ・ズートンズを観ようと行くも、時すでに遅し。RED MARQUEEは超満員で人が溢れ返っているではありませんか。ほぼメンバーの姿を確認することができず、後ろの方で音だけで数曲楽しむ(ちょっと悔しい。)そして、再びGREEN STAGEへフランツ・フェルディナンドを観に移動。すると雨がパラつき出し、ついに来たか…と思いつつ重装備で構えているとどうやら小雨で止んだよう。一段落して、ついにメンバー登場! 真っ赤なシャツに真っ白なパンツを組み合わせたアレックスは相変わらず色っぽくて素敵。「This Boy」でスタートするやいなやオーディエンスは踊り狂う! 「Do You Want To」「Take Me Out」では、会場はジャンプしまくり、踊りまくり、大合唱しまくり。これだけの人を踊らすことができるキラー・チューンを何曲も持っているフランツはやはり強い。改めてフランツのエンターテイナーっぷりに感服させられた。そして、なんといってもアンコールで見せてくれた「Outsiders」の驚異のドラム・パフォーマンス! なんとザ・ズートンズ、ザ・クリブス、アジカン、ザ・スピント・バンドのメンバーたちが集まり総勢11人でドラム、パーカッションなどを叩きまくっていたのだ。そのリズムが苗場中に響き渡った瞬間はなんとも言えず圧巻の光景だった。そんなフェスならではのコラボレートを目の当たりにし、大満足、大感激で1日目を終えることができた。

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